技術資料 蒸気編1. 面積流量計 |
圧力が異なる場合の流量補正(質量流量の補正)
飽和蒸気用面積流量計で設計仕様圧力が800kPa(G)ですが
実際に流れている圧力が500kPa(G)の場合のように
圧力が異なる場合は流量の補正が必要です。
仕様:800kPa(G)飽和蒸気密度4.662kg/m3、最大流量値2000kg/h
現在の指示値1200kg/hの場合
面積流量計では設計仕様と異なる条件で流れた場合には流量の補正
が必要です、異なる条件とは「飽和蒸気圧力」です。
補正式 蒸気用質量流量 SI単位 | 過熱蒸気の場合も同じ計算式 が摘要できますが、過熱蒸気密度 は蒸気表より求める必要があります。 |
上記式に数値を代入して計算すると |
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W1:実流量 | 質量流量 kg/h or t/h など |
W0:目盛読み(流量指示値) | 質量流量 kg/h or t/h など |
ρ1:異なる蒸気の密度 | kg/m3 |
ρ0:目盛記載の蒸気の密度 | kg/m3 |
目盛記載の蒸気の密度 ρ0 | ρ0 4.662 kg/m3 |
異なる蒸気の密度 ρ1 | ρ1 3.173 kg/m3 |
補正係数 | 0.825 |
目盛最大値 | 2000 kg/h |
目盛読み(流量指示値) | 1200 kg/h |
実流量(補正後の流量) | 990 kg/h |
誤差率 % F.S. フルスケール | 10.5 % F.S. |
誤差率 % R.S. リーディング | 21.2 % R.S. |
*飽和蒸気の密度は蒸気表より求めます。 一般の蒸気表は絶対圧力で表示されて いますが流量計仕様圧力はゲージ圧力で 表す事が多いのでご注意ください。 飽和蒸気は圧力のみにより密度が決まり ますが過熱蒸気の場合は圧力、温度に より密度が求まり計算式は同じです。 |
*飽和蒸気500kPa(G)での密度は 3.173kg/m3です。 |
補正の説明:上式のW0×の右側の式部分を「補正係数」と呼び「流量読み値」に
補正係数を乗じた値が実流量(真流量)となります。
上の場合では目盛の読み 1200 に 0.825 を乗じた、990kg/hが実流量となります。
上記例の計算式:エクセルはこちらよりダウンロードできます→ エクセル計算式
飽和蒸気圧力から密度を自動読み込みで補正計算する場合→
エクセル計算式
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